
現在goodoffice新橋では、オープンイノベーションプログラムにご参画いただいている株式会社 竹中工務店とコクヨ株式会社と一緒に、『次世代オフィス検討プロジェクト』と題しワークショップやフィールドワークを行っています。vol.2の今回は、『vol.1 雨の日、徒歩と愛宕神社での1on1』に引き続き、新橋の空きスペースで仕事をするという内容で、ワークトリップをプチ体験したメンバーのレポートをお届けします。
- テクスト:株式会社 竹中工務店 中川栞里 / Shiori Nakagawa
プロジェクトのご紹介
『オフィスで働くことだけが本当に効率のいいことなのだろうか、街の中を使って働くことはできないか?』そんなメンバーの声から生まれたのが、『ワークトリップ』というプロジェクトです。
リゾート地や郊外で働く『ワーケーション』という言葉を聞いたことがある人も多いかと思いますが、このワークトリップは、逆転の発想で『都心で旅するように働くことができたら面白いのではないか、発想力が上がるのではないか』という仮説をもとにした実証実験です。
※『ワークトリップvol.0 プロローグ』では、ワークトリップが実現した世界をストーリーに乗せて紹介しています。(https://x.gd/mYoZX )
「静かな喫茶店でのソロワーク」

今回は「喫茶×ソロワーク」とし、あらためて喫茶店で仕事をすることについて考えてみました。 あいてしまった時間を埋める、という喫茶店の使い方ではなく、あえて街に出て堂々と喫茶店 を使いこなせると素敵ですね。
少し前置きになりますが、今日ますます多様になっている働き方に対し、オフィスに防音 ブースや、話しやすいカフェエリアなどを設けることも一般的になりつつあります。働く 場所を一人ひとりが選ぶという考え方です。そして街でも、Wi-Fi や電源を提供するなど リモートワークのニーズに合わせた店舗や公共空間を目にするようになり、毎日多くの人 が気に入った場所で仕事を行っています。
そこで、街は今やオフィスの延長だと捉え、新橋ならではの個性ある喫茶店に着目し、場所を移して仕事をしたようすを紹介します。

ここは堀ビルから徒歩 5 分のところにある喫茶店「草枕」。外観からは想像できない、珈琲の香りが心地よい喫茶店です。 店内の奥行は深く、両側には本棚、奥にカウンターが続いています。店内に入ると大通りの音は不思議と聴こえず、レコードの BGM が落ちついた雰囲気。各テーブルは読書ができる程に間接照明やランプで照らされています。テーブルは 2 人掛けとカウンターのみで、 1 人の利用にも最適なお店です。
この空間ではパソコンを開くのがもったいなくなりますね。気分を変えてノートで仕事を行ってみることにしました。一度パソコンから離れてみるのは、なんだか新鮮です...。 場所を変えると、仕事の方法も変えてみるきっかけになると気付きました。
書棚の本は様々で、カウンターに座ると、ずらっと並ぶタイトルに思いがけないインプットをもらうこともありそうです。


コーヒーと、手作りチーズケーキ。 店主がネルドリップでコーヒーを淹れる丁寧な所作で、長い時間をかけて一杯が出来上がります。仕事を丁寧に進めることの大事さを教えていただける、特別な時間になりました。

お店の方にお尋ねすると、 ” 午前は人が少ないので、ぜひお仕事の合間に来てくださいね。パソコンを開いてお仕事に使ってもらっても。” とワーカーに嬉しいお言葉をいただきました。
喫茶店では時間が無限ではないので、リミット効果でがっつりパソコンワークするもよし。一方で、考えを整理することにも集中して取り組めます。
今回は喫茶店での仕事を考えることがテーマでしたが、業務時間に喫茶店に入ることが新鮮で、正直落ち着かない気分になりました。この過ごし方が会社で認められ時間を気にせず滞在できれば、静かな環境、人目の無さ、インスピレーションを得られる本など、行き詰まった仕事を進めるのに最適な環境です。
喫茶店での仕事について考えた今回のトライ。新橋の個性ある喫茶店をまず知りながら、ソロワークに合わせた店選びができれば、さらに日常に採り入れやすくなりそうです!
〈プチ実験のTips〉
・喫茶店では、PC だけでなく手描きでアイデアを整理するのもよい。
・静かな度合い、椅子の高さ、席の間隔、滞在可能時間や込み合う時間帯など事前に分かっているとその日の仕事内容に合った喫茶店が選べてよい。
・喫茶店でのPC の利用については、オーナーさんの承諾を得られると安心して仕事が行える。